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Crescent~小さくても光を受けている。きっと誰かに愛されているから~

本や子ども、聖書のこと、日々の徒然を書きます。トップの画像はその時々で変わります。

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『なぜ人と人とは支え合うのか』

2/16掲載の「折々のことば」。



 “「価値を見いだす能力」の有無が問題” という指摘にはっとさせられて、『なぜ人と人は支え合うのか』を読みました。

 長男は小学生の時、特別支援学級に在籍していました。そのこともあってか、同じ登校班の母親が長男のことを「あの子は障がい者でしょ」と言っていた、とある人が私に報告してくれました。で、だったら何なのでしょう。

 「障害」と言うと、2016年に起きた「やまゆり園」の事件を思います。この事件の犯人は「重度の障害者には生きる価値がない」と言い、事件を起こしました。人が「生きる価値」なんて、誰かが決めるものでありません。重度の障害があったとしても、神様が送り出してくれたいのちなのですから、大切な存在です。

 ただ、「神とか、そんなの信じてないから、そんなの関係ない」と言われると、なんて言えばいいのだろう。黙り込んでしまうのは悔しい。

 この本に引用されていた海老原宏美さんという方の言葉が、大きな力となってくれます。この海老原さんは脊髄性筋萎縮症で鼻マスク型の人工呼吸器をつけています。重度の障害者でもあります。でも、自立していて、「東京インクルーシブ教育プロジェクト」という団体の代表をしています。この方の言葉を転載します。

 私たち、重度障害者の存在価値とは何でしょうか。
 私は、「価値のある人間と価値のない人間」という区別や優劣、順位があるとは思いません。価値は、人が創り上げるもの、見出すものだと信じているのです。

 樹齢千年の縄文杉を見て、ただの木でしかないものに感動したり、真冬、青い空に映える真っ白な富士山を見て、ただの盛り上がった土の塊にすぎないのに清々しい気持ちになれたりと、価値を創り出しているのは人の心です。これは、唯一人間にのみ与えられた能力だと思います。

 そう考えるとき、呼吸器で呼吸をし管で栄養を摂り、だた目の前に存在しているだけの人間をも、ちゃんと人間として受け入れ、その尊厳に向き合い、守っていくことも、人間だからこそできるはずです。それができなくなった時、相模原であったような、悲惨な事件が起こってしまうのではないでしょうか。

 あるのは、「価値のある人間・ない人間」という区別ではなく、「価値を見出せる能力のある人間・ない人間」という区別です。


 「価値があるか・ないか」ではなく、「価値がない」と思う人のほうに、「価値を見出す能力がない」

  海老原さんのこの言葉を読んで、思い出したのが、次のことばです。かなり前に、頂いたコメントに書かれていました。

「天才とは努力し得る才だ、というゲエテの有名な言葉は、殆ど理解されていない。努力は凡才でもするからである。然し、努力を要せず成功する場合には努力はしまい。彼には、いつもそうあって欲しいのである。天才はむしろ努力を発明する。凡才が容易と見ると処に、何故、天才は難問を見るという事がしばしば起こるのか。詮ずるところ、強い精神は、容易な事を嫌うからだという事になろう。」



| 本・評論、新書、エッセイ | 19:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『今日一日がちいさな一生』

今日は95回目のキャンドルナイト。
図書館で偶然手にした本の冒頭に東日本大震災の時のことが書かれていました。



3月11日のことを綴った手紙が女子高生から筆者に届きました。

 津波警報が発令されて祖母と一緒に避難を始めたが、途中で祖母が歩けなくなった。
 祖母をおぶって逃げようとしたが、祖母はどうしても背中にのってくれず、怒りながら「行け、行け」と彼女の背中を押した。

 彼女は押されるままに逃げて助かった。数日後、祖母は遺体でみつかった。


 その女子高生は次のようにも書いていたそうです。

 気品があって優しくて憧れだった祖母が、体育館で「まるで魚市場の魚のように」転がされ、「人間としての尊厳などどこにもない姿をみた」。

 そんな手紙に女子高生の深い罪悪感と悲しみを感じた著者は、しばらく呆然とし、涙が止まらなかったと言います。でも、次第に孫娘に対する「生き抜きなさい」という祖母の力強い意志を感じ、次のように返事をしたそうです。

たとえ人はどんな姿になろうとも、外見で失われない尊厳をもっていること、おばあさんは凜とした誇りをもって生をまっとうされた、生き方の伝達をされたこと、その生き方や素晴らしさは、彼女の個々の中で受け継がれ生き続けている。

 凜とした生き方。それはどこからくるのでしょう。

 「一日一生」と内村鑑三は言いました。
 たかが一日ではない。毎日同じ一日でもない。一生が一度きりの大切なものであるように、今日一日もそう。

 その一日をどう生きるか。
「今日一日を心を穏やかに、自分ができることを精一杯して、力の出し惜しみをせず、全力で生きるということに心を向ける。」
との著者の言葉が分かりやすいのではないかって思います。


 ・・・と書いてきて、祖母の「行け、行け」という言葉が、深く心に響いてきています。女子高生のおばあちゃんのその言葉は、「行け」は「生け」でもあったのではないか。「行きなさい。生きなさい。」と。

 凜とした生き方、それは、きっと人に生きる力を与えるもの。

 図書館で偶然見かけた本。よい本でした。

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| 本・評論、新書、エッセイ | 15:50 | comments:4 | trackbacks(-) | TOP↑

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『空気なんか、読まない』

 鎌田實さんの『空気なんか、読まない』を読み終えました。とてもよかったです。
 鎌田實さんの本は今までに何冊か読みました。何冊ぐらい読んだのかなって思って調べてみると、なんと17冊。それらのどれもが読んでよかったっと思える本ばかり。鎌田實さんの本に外れはないです。

 この本には、空気に流されない、自分で限界を決めないそんな人達の生き様が描かれています。どのエピソードも心に響いてきて、こんな風に生きることができたら、そう思える人達に出逢える本です。
 紹介されている人の中で、その著書を読んだ人、その方の講演を聴いたことのある人もいて、よりこの本が気に入りました。

 紹介しているどのエピソードも心を打ちますが、その中で特によかったものを3つ。一つは前にも書いた、ヴラダン・コチというチェコのチェロリストの話。あとの二つは、
 ・全盲のカメラマン
 ・本当にあったディズニーランド物語
です。「全盲のカメラマン?」 どうやって写真を撮るのかと思いますよね。ぜひ本書を読んでいただけたらと思います。

 この全盲のカメラマン、伊藤邦明さんについて少しだけ紹介したブログ記事がありました。こちらです→「伊藤邦明 写真展」

 「本当にあったディズニーランド物語」は、こんな素適なお父さんを持てた子どもは、そして奥様は本当に幸せだろうなと思います。その幸せの大きい分、悲しみも大きいかもしれないけれど・・・。

 この本の冒頭で紹介されているのは、「弁当の日」を始めた竹下和男先生。竹下先生の講演を私は2回聴いたことがあります。食育についての講演でしたが、二回とも涙ボロボロ。
 もし興味があれば、だいぶ前に書いたブログ記事をどうぞ・・・「こちら」「こちら」


 この『空気なんか、読まない』は、鎌田實さんのブログで知りました。鎌田實さんのブログはこちらです。
 「新・空気の研究」として最近ずっと書かれていて、共感すること、しきりです。

| 本・評論、新書、エッセイ | 20:18 | comments:2 | trackbacks(-) | TOP↑

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「人は、人生で三度、フランクルを読む」

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「人は、人生で三度、フランクルを読む」と、冒頭著者は書いています。

確かに、フランクルの著書を読んだら、折に触れて読みたくなると思います。
私もフランクルの言葉は折に触れて思い出します。

『夜と霧』からフランクルに入る人が多いと思うのですが、私は『それでも人生にイエスという』でした。
それまでにも色々と本を読んできました。感動した本、忘れられない本と出会ってきました。
でも、この本はそれまで読んだどの本よりも衝撃を受けた本でした。

そんなフランクルの思想を、この本は分かりやすく伝えていると思います。

どんなときも、人生には、意味がある。
なすべきこと、満たすべき意味が与えられている。
この世界のどこかに、あなたを必要とする「何か」がある。
この世界のどこかに、あなたを必要とする「誰か」がいる。
そしてその「何か」や「誰か」は、あなたに発見され実現されるのを「待って」いる。

「何か」があなたを待っている。
「誰か」があなたを待っている。
私たちは、常にこの「何か」「誰か」によって「必要とされ待たれている」存在なのだ。

だから、たとえ今がどんなに苦しくても、あなたはすべてを投げ出す必要はない。
あなたがすべてを投げ出しさえしなければ、いつの日か、人生に「イエス」と言うことのできる日が必ずやってくるから。
いや、たとえあなたが人生に「イエス」と言えなくても、人生のほうからあなたに「イエス」と光を差し込んでく日が、いつか必ずやってくるから。



「自分探し」という言葉が数年間に流行りました。
「本当の自分は?」「人生の意味は?」「私のなすべきことは?」って、誰でも一度は考えると思います。

でも、フランクルは「人生が」私たちに問うている、私たちは「人生から問われている存在」だと言います。
「私はどうしたいのか」と考えるのではなく、「人生は私に今、何を求めてきているのか」と考えるのだと。


ただ、そう言われても、難しい問であることには変わりありません。
でも、答えを見つけたい。

日々の仕事から答えを見つけることができる。

仕事の日常業務にしろ、家事にしろ、どんな仕事であっても、ただのんべんだらりとやるのではなく、「これは私がなすべき仕事だ」という気持ちで、最善を尽くしていくなら、そこから、「使命」、「召命」に出会う。


と、こんなことが書かれていました。

分かりやすく書かれていたのですが、ただですね、なんとなく自己啓発書のような感じがしないでもなく・・・。
フランクルはもっとぐっと深いところをついてくると思うのですが、読み方が浅かったのかな・・・。

| 本・評論、新書、エッセイ | 21:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『まちの本屋』

『まちの本屋』という本を読みました。

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本を買う時は以前は、Amazonや楽天をよく利用していました。
だって便利だし、町の本屋さんより少し安く買えるから。

でも、最近は町の本屋さんをなるべく利用するようにしています。
ネット書店も利用しますが、ネット書店でないと入手困難な本以外はなるべく町の本屋さん。

町の本屋さん、頑張っている所はとっても頑張っている。
ただ本を売っているだけではない。そのことが、この本を通してよく分かりました。
この著者の働く「さわや書店」が近くにあれば、絶対に行くのに。でも、岩手だから、行けない。

凄いなって思ったのは、信頼関係が強くなると、お客さんがこんな注文をすることがあること。
「面白そうな本があったら、3冊適当に選んでおいて」
しかも、そういうお客さんが数十人いるという。
そして、一緒に飲みに行く人もいる。

そんな本屋さんが家の近くにあったらいいのに・・・。

この本の「あとがき」が、これまたよかったのです。
一部転載します。

本屋の未来は、自分たちでつくる

僕たちの世代がまず、夢を持ちたいと思っています。あきらめてはいけない。
本屋には未来があるのだ、ということを自分たちが確信しない限り、若い人たちに、この業界で一緒にやっていこう、とはやっぱり言えません。

(中略)

本屋の未来は明るいとは決して言えませんが、本屋の未来はない、とも言えません。そこに灯りをともす何かがあるか、誰かがいるのか。それを今見つけないと、本当に先が見えなくなってしまいます。

誰か一人ではなく、みんなでやる。誰かがやってくれるだろうではなく、自分でやる。
やらされるのではなく、自分からやる。・・・・・・こんなに仲間がいるじゃないか、というところから始めたいと思うのです。


このところ、本屋に限らず、もう少し広げて日本についても言えることではないかなって思います。


今の日本を見ると、政治家、官僚を見ると、絶望的な気持ちになります。
でも、こんな日本にも未来はあるのだ、って大人が思わないで、子どもたちに希望を語ることはできない。

日本の未来は明るいとは言えないけれど、でも、未来がまったくない、というわけでもない。


この本の表紙、タイトルの横に 
「知を編み、
 血を継ぎ、
 地を耕す」


と書かれているのですが、この「あとがき」を読んだ後、このことばを読むと、本屋さんだけの仕事ではなく、私たちの仕事でもあるのだなと思いました。

そして、持続できるために、自分たちのできる身の丈のことをやっていく。

良い本に巡りあえました。

| 本・評論、新書、エッセイ | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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本のこと

ある本がきっかけで辻邦生さんという作家を知りました。
近くの町立図書館にあった『生きて愛するために』という本を借りてきました。

タイトルからして、もうまさしく私好み。
幼少期、学生時代、パリやギリシャでの思い出等を綴ったエッセイ集です。
とても優しく語りかけてくる本で、生きること、人を愛することをもっと大切にしていきたいなって、そんな思いになります。


人間は愛するもののそばに長くいたいと思う。ただいるだけで幸せなのである。
人が退屈するのは、ひたすら愛するものを失ったからではないだろうか。


愛するもののそばに長くいたいと思う。それは、人の命に限りがあるからなんですよね。それも、限りがいつかは誰にも分からない。だから、より思いが深くなるんじゃやないかな。

辻邦生さんのこのエッセイを読んでいたら、無性に我が子達が愛おしくなって、特別な何かがあるわけではないですが、「ああ、幸せなんだなぁ・・・」って、しみじみ思いました。


辻さんは子どもの頃から無類の本好きのようでした。様々な文学遍歴を経て、最終的に見いだしたのは、

人間の真実の探求と物語の面白さへの熱中こそが文学の生命


私も本が好きですが、どうして好きなのかなって、理由が欲しくなる時がありました。
見方や考え方が浅いだけに、本を通して深めていきたい、って思っていましたが、それは辻さんの言う「人間の真実の探求」に繋がるのかな・・・。

それにしても、まだまだ浅すぎますが・・・。

今年はどんな本に出逢えるか楽しみです。

| 本・評論、新書、エッセイ | 20:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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『貧困の中の子ども』

「子どもの貧困を放置することは、社会による虐待だと思いませんか」

『貧困の中の子ども』に紹介されていた子どもを支援する女性の言葉。
この言葉にハッとさせられました。

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親の子に対するネグレクトは虐待です。でも、それが社会が貧困状態にある子どもを放置したままであっても、「仕方ないからね」みたいに考える風潮。

本当に仕方のないことなのでしょうか。貧困は親だけの責任なのでしょうか。
たとえ親に多くの責任があったとしても、その親の責任を子どもに押しつけていいわけがないです。
経済的に苦しいから、高校進学さえあきらめざるを得ない子どもたちがいます。
なんとかならないのでしょうか。


日本の公財政支出に占める教育費の割合はOECDによると、9.3%で32カ国中31位だそうです(2010年)。
一方、教育に対する私費負担(学生側の負担)は65.3%で30カ国中4位。


日本の財政は赤字で厳しいと言われています。でも、アベがどれだけのお金を海外にばらまいたでしょうか。
一回の外遊の費用が1億円超、政府の専用機を同時に二機飛ばして、50か国以上を訪問して、ばら撒いた総額が68兆3955億円。日本の国家予算の一般会計の総額が96,3兆円。国家予算の7割ほどの大金をばら撒くとは、どう考えても異常。その内訳は、

 円安にする為の
   アメリカ国債   50兆円
   インド       3兆5000億円
 ミャンマーの債権免除  2兆3000億円
   北朝鮮       2兆円
   ASEANにODA 2兆円
   途上国支援     1兆7400億円
   ベトナム      1兆4000億円
   バングラディシュ    6000億円
   世界銀行        5000億円
   シリア         3060億円
   インドの円借款     2000億円
   ウクライナ       1500億円
   モザンビーク       700億円
   ミャンマー        600億円
   中国           300億円
   パプアニューギニア    200億円
   ラオス           60億円
   中東            55億円
 (facebook投稿記事より)

それだけのお金をばらまく余裕があるのなら、どうして国内で厳しい環境で生きる子どもたちの支援に使わないのか。

でも、だからといって国だけに任せておける問題でもないと思います。財政面は行政が支援し、ソフト面はそれこそ民間、身近にいる一人一人がまず、「何ができるだろうか」って考えていくことが必要なのだろうと思います。

この本の最後はこう締めくくられていました。

「希望って何ですか」
子どもから問われたら、そういう社会(今よりも子どものことを考える社会になるということ)こそが「希望」なのだと答えたい。



子どものことを考える社会、それは子どもを大切にする社会。そんな日本になってほしい。

この本の取材記事が下野新聞社の特集記事「希望って何ですか」というタイトルで掲載されています。ぜひ読んでみて下さい。こちらです。



 

| 本・評論、新書、エッセイ | 21:07 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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