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TPPにも見られる、あの時から欠けていること

TPPに入った場合の影響額についての政府試算が朝日新聞に掲載されていました。
「農業3兆円減・自給率27%」

その中で特に驚いたのが、「砂糖、でんぷん・・・すべて輸入品に」というもの。
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さらに驚いたのが、「TPPに参加し、打撃を受け、減収した農家の収入を補填する仕組みを検討」していると。なんと愚かなと思いました。減収分を補填しなければいけないような協定をなぜ結ぼうとするのか。
減収分を補填したとしても、それは一時的なものではないのでしょうか。当座の困難さえしのげればそれでいいのでしょうか。

国益を本当に考えるのなら、日本の将来を本当に考えるのなら、自給自足のできる国作りをするべきではないのでしょうか。

『あの戦争は何だったのか』という本を読みました。そのあとがきで著者の保阪正康氏はこう書かれていました。

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保阪正康

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 あの戦争の中に私たちの国に欠けているものの何かがそのまま凝縮されている。・・・その何かは戦争というプロジェクトだけではなく、戦後社会にあっても見られるだけでなく、今なお現実の姿として指摘できるものではないか。
 戦略、つまり思想や理念といった土台はあまり考えずに、戦術のみにひたすら走っていく。対症療法にこだわり、ほころびにつぎを当てるだけの対応策に入り込んでいく。現実を冷静に見ないで、願望や期待をすぐに事実に置き換えてしまう。



 ここに述べられている警鐘は、そのままTPPに対する政府の姿勢ではないでしょうか。
 自らの保身のために、権力維持のために、現実を冷静に見る能力がない彼らは、願望や期待がそのままバラ色の結果となって返ってくると、本当に思っているのだろうか。

保阪氏はこうも書かれていました。

 危機に陥った時こそ最も必要なものは、大局を見た政略、戦略であるはずだが、それがすっぽり抜け落ちてしまっていた。大局を見ることができた人材は、すでに「2・26事件」から三国同盟締結のプロセスで、大体が要職から外されてしまい、視野の狭いトップの下、彼らに逆らわない者だけが生き残って組織が構成されていた。

 彼らが専ら会議で論じているのは、「アメリカがA地点を攻めてきたから今度は日本の師団をこちらのB地点に動かして戦わせよう」といった、まるで将棋の駒を動かすかのようなことばかりであった。それで二言目には、「日本人は皇国の精神に則り・・・・・・」と精神論に逃げ込んでいってしまう。・・・
 資料に目を通していて痛感した。軍事指導者たちは"戦争を戦っている"のではなく、"自己満足"しているだけなのだと。おかしな美学に酔い、一人悦に入ってしまったているだけなのだ。兵士たちはそれぞれの戦闘地域で病で死んでいるのに、である。
 挙句の果てが「陸軍」と「海軍」の足の引っ張り合いであった。


 大局を見ることのできない人、視野の狭いトップ、イエスマンだらけの組織・・・あの時は戦争の終わらせることができず、見方を見誤ったけれど、今度は日本そのものを終わらせようとするのでしょうか。
 自分は首相の座に返り咲いた偉大な政治家なのだと自己陶酔しているのか、アメリカの言いなりになる自分に自己満足しているのか。一方ではその愚策の故、多くの人たちの生命が危険にさらされるかもしれないのに。


 国民の側も、ウソの情報に振り回されていた、国民自身が、客観的に物を見る習慣などなかったから、上からもたらされる"主観的な言葉"にカタルシスを覚えてしまっていた。「今は苦労するけれど、いずれは勝つんだ・・・・・・」そういう考えに耽っていってしまったのである。

過去に目を閉ざすものは結局のところ現在にも盲目となります
ヴァイツゼッカー大統領の言葉が重く響きます。


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(家の前の空き地で桜の花が咲きました)
 

コロンビア大学のスティグリッツ教授(ノーベル経済学受賞)はTPPについて言います(朝日新聞より)。
「日米両国の国民のためにならない可能性がある。」
「米政府が自国企業など一部の利益を守ろうとしている」
「米国産が大型車が日本で売れないのは燃費が悪く、社会が望む商品を提供できていないのだから当然」
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