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運動会のピラミッド

1~2週間前でしょうか、運動会でピラミッドが崩れて子どもが怪我をするというニュースがありました。
運動会でピラミッドは当たり前のように行われていますが、7段も8段も、学校によっては10段とかあるようですが、私は反対です。

今年、ある小学校の運動会でピラミッドをしているのを見ましたが、かなり高くて、設営されていたテントと同じくらいかそれよりも高かった印象があるので、7~8段くらいはあったと思います。
二つのピラミッドが組まれ、一つは頂上に着こうとしたら崩れかけて、見ていて「危ない!」って思いました。
ピラミッドが終わり、男の先生が感激して涙していましたが、私はかなり醒めた目で彼を見てしまいました。

「あなたの感動のために、子どもが危険にさらされているのが分からないのか」と。

運動会のピラミッドで、それが特に高層になると事故が起こらない年はないのではないかと思いますが、なのに、どうして学校は懲りずに毎年毎年やり続けるのかと思います。

「我が校では事故は起こらない」「新聞報道されるような1校にはならない」とでも思っているのでしょうか。

運動会のピラミッドや柔道やクラブ活動で起こる事故について書かれた本を読みました。
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内田 良

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組体操のリスクを訴えたら、「スポーツに怪我はつきもの」という声をよく耳にした、とありました。
確かによく聞きます。「スポーツに怪我はつきもの」。これを著者は「つきもの論」と呼んでいます。

でも、「つきもの論」は、「どれだけ怪我をしてもよい」と同義で、そういった途端に思考停止状態に陥っていると指摘しています。
「スポーツに怪我はつきもの」と言う人たちは、では、「どれだけ事故があっても、いいのか」といった反論にはどう応えるのか
まさか、「事故はあってけっこう、仕方がない」とは言わないと思いますが。

高層のピラミッドとなると、高さは2m以上になります。
著者が調べた所によると、この高さは法律で規制されているほどの「高さ」のようです。
労働の安全について定めた規則によると、床面から高さ2m以上の高所での作業について、「落下等による危険の防止」のため、囲いや手すり、覆い等を儲けなければならないなど、細かな規則が定められている、ということです。

しかし、一方で、「子ども達が組体操という高所での教育活動に従事するときには、学校側には何の管理も求められていない。

「人間ピラミッドでは、足場ですらない人の体をよじ登っていくわけで、それなのに、手すりもなければ安全帯もつけない。踊り場もありません。建築基準法や労働安全衛生法の観点からは『危ない』と言わざるを得ないでしょう。運動会の競技ごときで、なぜ、社会人より危ない目に遭わなければならないのか、筆者には分かりかねます」(渡辺輝人・弁護士)

同書によると、
ピラミッド7段の場合、小学6年生男子(平均38.3kg)で計算すると、最大の負荷は92kg、女子(平均39kg)で94kg。一人の小学生が同級生2.4人を背中に乗せていることになる。

自分の背中に 90kg のものを、私は背負えません。
高層のピラミッドを求める先生方はできるのでしょうか?

子どもたちは、駒でも積み木でもない。生身の人間である。高さと重さという二大リスクを抱えながらもなお、先生たち、保護者たちは、巨大なピラミッドを求めている。

私たちの感動は、子ども達の生の身体を多大な危険にさらすことの引き換えとして得られている。


"教育"という名の下、子ども達が積み木のように扱われていいはずがないです。
「怪我がなければそれでいい」という問題ではありません。

運動会のピラミッドについて、朝日新聞の記事にある高校の指導者が次のようなコメントがありました。(記事こちら)

「1%のリスクでここまで学校がたたかれるとは」

「1%のリスク」、その「リスク」の対象は生身の人間、子どもですが、この指導者の言っていることは、「一人や二人の子どもがどうなってもいい」ということと同義だと分かっているのでしょうか。

このような発言をする人は、教育には携わってほしくないです。
子ども達一人一人が大切にされる。それが教育の根っこだと思うから。

| 子育て・教育 | 09:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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